船橋、今と!! それを育んだ歴史の跡 (その3;中・近世、町の発展編) [閑話休題]

前回は、この次に訪れたこんな場所、

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と、この写真を残して、記事を終えましたが、今回は、そうした過去の営み残照を感じる、この町の中近世の名残を探し求め歩いた、その道行きをまた続け語ってみることにしたいと思います。


ところで冒頭に掲げた、住宅に囲まれたこの写真の場所、これは何かお分かりになりますか。


家々に囲まれた場所に鳥居、差し詰め、それは古くからの商店街に残ったお稲荷さんだろうって!!

確かにそう見えなくありませんが、この社に祀られているお方は...........?




この絵のお方!!!!!!!

夢の家康.jpg


高僧のようにも見えますが。

となればこの社、お稲荷さんではありませんよね。


この絵は、そのお方が、第3代将軍 徳川家光公の夢枕に立たれたその時の姿を描いたもの。

となると、その人を祀るこの場所は????





このお社、さらに近づいてみると、

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軒にかかる幕にあったのは、

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なんと!! 

葵のご紋。

そして、鳥居の足元にはこんな石像が!!


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!聞か!言わ

ということは、ここは東照宮!!

そうなんです、この祠、日本で一番小さい東照宮と言われている船橋東照宮という社なのです。

東照宮といえば、徳川家康を祀る神社として、徳川菩提寺や御三家や徳川・松平所縁の地に現在も130社が存続し残る神社なのですけど、一見、家康や徳川家とはあまり縁深いものがなさそうな船橋に何故この東照宮がと思われるかもしれませんが、実はこの場所..........。

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東金方面での鷹狩のために徳川家康が土井利勝に命じて作らせた、東金御成街道の起点となる場所で、その旅のせつ家康、秀忠父子が宿泊した船橋御殿のあった場所。

なんだ、遊興ための宿泊施設かと思われるかもしれませんが、そこは神君と呼ばれた家康のこと、鷹狩も遊興のためではなく軍事訓練の一環であり、この地を街道の起点としたのも、古来、特に中世以降、房総と鎌倉の海運、そして下総・上総への交通の要衝となっていたこの地に着目し、軍事訓練たる鷹狩と合わせ、ここ拠点とした軍事用道路の整備を行ったということのようなのです。

その後の船橋御殿は、3代将軍家光の代以降、東金方面での鷹狩は行われなくなったことから、4代将軍家綱の代に取り壊されてしまったのですが、その跡地の一画にその御殿のための用地を提供した船橋神宮の宮司 富氏の手によって建てられたのが、この東照宮だというのです。

それにしても、船橋の宿に起点を発する東金御成街道、明治以降は軍事国道の指定を受け、現在も千葉県道69号線として、日々生活の重要交通路としての機能を果たしている。

あらためて、この地に着目し、現在の船橋の生活を支える基盤を作った家康公の偉大さと、今も続くその恩恵に感謝の気持ちを込め、日本一小さな東照宮に参拝することといたしました。



さて、ここまで書いてきた船橋の歴史の跡、さらに歩き回り、お隣の習志野市役所周辺の菊田、鷺沼付近、とくに菊田神社を中心にしたその一帯に、源平争乱前夜の興味深い痕跡を見つけたのですが、そのお話はまいたいずれ。

今回も、その道行き、PVにしたためてみましたので、ご覧いただきその空気、少しでも感じていただければと思います。






富士山の山頂が白く染まったとのニュースが報じられた今日この頃。
例年は、11月中頃だったのはずなのに、このとみに早い晩秋の訪れ。
今冬の寒さは厳しいものとなるのか、気になるところです。

















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きたろう

ご無沙汰しています<m(__)m>
私も昭和50年代までは船橋に住んでいましたが、その当時は、歴史、史跡、神社等には、あまり興味がなかったな~
いまは、大いに興味ありますが・・・
by きたろう (2017-11-12 01:46) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

きたろうさん

私は船橋に住んで20年ほどになりますが、最初はどうせ歴史的なものは何もない町だと考えていたところ、長く住むにつけこの地のいろいろな歴史が耳に入ってきまして、子供たちに手が掛からなくことから、聞いた情報を頼りに町を探索してみることにした次第。

若い時には見過ごしていた町の風景に、新たにまたいろいろなことが見えて来て、結構、楽しまさせてもらっています。

そんな訳で、よろしければきたろうさんも一度、チャレンジしてみたらいかがでしょうか
by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2017-11-13 13:11) 

きたろう

今は、歴史に大いに興味あり、主に博物館主催の歴史講座や発掘現場の見学、史跡散歩等に率先して参加しています(*^_^*)
by きたろう (2017-11-15 16:30) 

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