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2017年!印象に残った作品 Rock編; Eddie Jobson-"THEME OF SECRETS"・Jon Anderson-"INVENTION OF KNOWLEDGE" [音源発掘]

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本年も、またよろしくお願いいたします。


というところで、今年最初の記事は、昨年末より続く”2017年!印象に残った作品”、その完結編となるロック編。

そのロック、ここ数年はメタル系の作品を中心に楽しんで来たのですけど、一昨年当たりから若い頃、私が主に親しみ聴いて来たプログレシッブ・ロック作品へ回帰してみようと思い立ち、その指標を変えて作品を探しいろいろ聴きあさって来たのですが。


昨年の前半は、自分にフィットするサウンドに全く出会うことができず、このままでは全くのスカ状態のまま1年が終わってしまうのでは、という気にさえなってしまったほど。

ところが、そうした思い駆られた数日後、当ブログをUpしようと、とあるアーティストについて下調べがてら聴いていた作品の中から聴こえてきたキーボード・サウンド。

そのサウンドに強い興味を覚えて、その音の主の作品を探してみたところ、ようやく見つけ出したのが、このプログレシッブ・ロック作品だったのです。
それが、この作品!!

THEME OF SECRETS.jpg


英国出身のキーボード・ヴァイオリン奏者 Eddie Jobson、1985年発表の”THEME OF SECRETS”です。

実はこの作品との出会い、昨年1月この世を去ったプログレッシブ・ロック・シーンで名を馳せたベーシストのJohn Wettonが、大きな賞賛を勝ち得たロック・バンドのASIA在籍以前に、彼がドラム奏者のBill Brufordと立ち上げ、そのメンバーとして参加したバンドUKの演奏をあらためて聴き直してみたところ、そこから聴こえて来たEddie Jobsonのキーボード・プレイの中に感じた大きな非凡!!

そこからJobson名義の作品も聴いてみたい思うようになり、彼の足跡を辿ってみた結果、見つけることが出来たもの。


といってもJobson 、2009年以降たびたび来日し、通の間でそのLIVEは、高い評価を得ているものの、1985年以降10年間は、ロック・シーンの表舞台から遠ざかっていたことから、初めてその名を聞くという人も多いのではないか思います。
そこで、この作品に至るまでの彼の略歴を簡単にご紹介させていただくと。

1972年18才の時に英国のプログレッシッブ・ロック・バンド、Curved Airのキーボード奏者としてプロデビュー

その翌年には、Roxy Musicに参加してその黄金期を築き上げ、 さらには、Frank Zappa・The Mothers of Invention、そして前述のUKへの参加と、70年代のロック史にその名を刻んだ名だたるロック・バンドに在籍、そこで高い評価を得て来た輝かしい経歴を持つアーティストなのです。

そのJobson、UK解散後にはソロとしての活動を開始、まず1980年には英国の著名なあのプログレシッブ・ロック・バンドJethro TullのリーダーであるIan Andersonのソロ・プロジェクトに参加、その発表時には Andersonのソロ作品からJethro Tullの名義となった作品”A”の制作いおいて極めて重要な役割を果たしています。

そして、その後は自身のソロ作品を手掛けるようになり、1983年には初の自己名義の作品”The Green Album”を発表、それ続いて発表したのが1985年の本作”THEME OF SECRETS”という訳なのです。


さて、その”THEME OF SECRETS”、
前作”The Green Album”がバンドを伴った作品であったのに対し、こちらは、Jobsonのキーボードのみによる完全なソロ作品。
RoxyやUKでその存在を強く印象付けた彼のキーボードが、ソロというフォーマットでどんなサウンドを創り出しているのか、それはおおいに気にかかるところです。

そこで、その”THEME OF SECRET”から1曲。
曲名は、"Lakemist"、そのサウンドを聴きながら、ソロにおける彼の姿を探ってみることにいたしましょう。










一聴しただけでは、ニューエイジのサウンドかとも思えるかもしれませんが、アルバム全体を通して聴くと、その音創りの複雑さ、静けさの底辺に流れるリズムの躍動が感じられるあたり、やはり、これはプログレッシブ・ロックの範疇にある音楽ではと思う次第。

この作品、これに対する論評を見てみると、私を含め、Roxy、UK時代から彼に注目していたファンの方でさえもこの作品の存在を知らなかったというコメントが多く寄せられているのですが、

それは、この作品の版元であるアメリカのPrivate Musicが、この作品の発表の1年前に発足したばかりの新興レーベルで、まだ日本では知名度が低かったこと。

1980年代においてロックは、ポップ化の傾向にあり、プログレシッブ・ロックのような手の込んだロックは衰微の傾向にあったこと、

そして、さらに版元のPrivate Musicが1996年にBGM吸収されてしまい、盤自体が廃盤となってしまったこと。

等の様々要因により、作品自体が大きく紹介されることがなかったことがその原因のようなのです。

その本作が日本で日の目を見ることになったのは2009年、この年に開かれたJobsonの30年ぶりの来日公演にあわせて、CDが再発売されてからのことなのです。

しかし、考えてみるとこの作品、前作”The Green Album”とともに、プログレシッブ・ロックが復活した現代だからこそ高い評価を得ているものの、プログレシッブ・ロックの退潮期にあった80年代では、これほどの評価を得ることはなかっよう思われるのです。

時空を越えて人々に理解された名盤、それはJobson というアーティスト持つ先進性の証であり、その才能の豊かさを証明するものだと思うのです。

70年代を代表するキーボード奏者として、まずその名が思い浮ぶのは、Keith EmersonとRick Wakemanではないかと思いますけど、Eddie Jobsonというアーティスト、その先進性において先の二人に勝るとも劣らす、創作力においてはむしろよりロック的で、優れた面が多々見られるあたり、先の二人に加え3人目の70年代を代表するキーボード奏者としてしっかりと記憶しなければと考えさせられました。
そして、2000年代に入ってからの活動も、しっかりとサーチし続けることにしたいアーティストだ思いました。




さて、2017年!印象に残った作品 Rock編、2つ目の作品は、

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元YesのヴォーカリストJon Andersonの2016年の作品”INVENTION OF KNOWLEDGE”です。

ここ作品の最大の興味のポイントは、この作品が、Andersonとスウェーデンのプログレシッブ・ロックバンドFlower Kingsの中心メンバーでギタリストのRoine Stoltとのコラボによって生み出されたものだということ。

実はこの私、この作品に出会うまでRoine Stoltというアーティストの存在を知らず、Andersonと並んで何故
彼の名がクレジットされているのかを深く考えずにこの作品を聴いてみたのですが、一聴してまず感じたのは、これまで聴いて来たAndersonの作品をはるかに超える、サウンドの統一感とそのスケールの大きさ。

Andersonが在籍した初期のYesを彷彿させるサウンドがそこにあったのです。

そして、これがStoltの名がクレジットがあった意味なのか思い、彼のことを調べてみると、前述のFlower Kings のほか、あのDream TheaterのドラマーであったMike Portnoy 等とともに、1999年にスーパーグループTransatlanticのプロジェクトへの結成参加等、Porcupine TreeのSteven Wilsonと並ぶ現代プログレッシブ・ロック・シーンの最重要人物だというのです。

さて、それではこの辺でその作品から1曲。
新旧プログレシッブ・ロックの巨匠の創った音世界に足を踏み入れてことにいたしましょう。
曲は”Knowing”です。



いかがです。往年のYesを想起させるこのサウンド。

しかし、ここではその往年のYesに感じられたトゲトゲしい雰囲気は影を潜め、代わって優しさを伴う暖かさと大きな包容力が満ちた音世界がある、とそのように思うのです。

元々Yesの大ファンであったというStolt、そのことが、Andersonがこの曲に託した心の内を的確につかみそのサウンド創りに大きく貢献することが出来た、その成果の結晶がこのサウンドではと思うのです。

さて、ここでこの二人の成果の結晶、さらに、その世界を覗いてみることにしたいと思います。
聴いていただく曲は”Know...”です。 



今年74歳を迎えるというJon Anderson。

活動休止後、2008年に活動を再開したYes、しかし、この時Andersonは病気のため参加できず、回復後も復帰せずソロ活動を続け今に至っているのですが、この作品を聴くとYesへの復帰をなさなかったこと、それは逆に彼にとって良かったのではないかと思うのです。

そのソロ活動で共演し来た、ヴァイオニリストのJean-Luc Pontyやカっての盟友、キーボード奏者のRick Wakeman等多くのアーティストとの活動を通じ、Yesでは得られない新たな経験を積み自らのサウンドを育てて来た。

この作品から聴こえるAndersonの歌声には、その年齢を感じさせない瑞々しさと若々しさが感じられます。

それをなし得たのは、過去のYesに帰ることなく新たなメンバーとの交わり中で、自己の新た音楽を開拓しようとした、その旺盛な探究への意欲によるものではなかったかと思えて来るのです。

今年2017年に出会ったこの2作品、そこで出会ったEddie JobsonとRoine Stoltというアーティスト、彼等を知ったことで、私の2018年のロック展望は、この二人を軸にさらにそのサウンドを探し求めて行こうと思いました。

それでは最後に、今年知ったお気に入りの1曲、 Eddie Jobsonの"THEME OF SECRETS"を聴きながら2018年は私のみならず皆様方にとっても良い年となるようお祈りをしたいと思います。

昨年、当ブログ来られた皆々様、本当にありがとうございました。
新しい年、2018年も引き続き当ブログよろしくお願いいたします。


THEME OF SECRETS
Track listing
All tracks written by Eddie Jobson.
1. "Inner Secrets"
2. "Spheres of Influence"
3. "The Sojourn"
4. "Ice Festival"
5. "Theme of Secrets"
6. "Memories of Vienna"
7. "Lakemist"
8. "Outer Secrets"

Personnel
Eddie Jobson – synthesizer, synclavier

Recorded
1984–85



INVENTION OF KNOWLEDGE
Track listing
All lyrics by Jon Anderson.
"Invention of Knowledge"
1. "Invention" -Jon Anderson, Neil Campbell, Roine Stolt-
2. "We Are Truth" -Anderson, Dan Spollen-
3. "Knowledge" -Anderson, Campbell, Stolt -
"Knowing"
4. "Knowing" -Anderson, Kristian Ducharme, Stolt-
5. "Chase and Harmony" -Anderson, Ducharme-
"Everybody Heals"
6. "Everybody Heals" -Anderson, Stolt, Campbell, Joseph Cowell, Andy Maslivec, Marty Snape-
7. "Better by Far" -Anderson, Spollen-
8. "Golden Light" -Anderson, Stolt, Campbell, Cowell, Maslivec, Snape-
"Know..."
9. "Know..." -Anderson, Ducharme, Stolt-

Personnel
Anderson/StoltJon
Anderson – lead and backing vocals, synthesiser, percussion
Roine Stolt – electric guitar, acoustic guitars, Dobro, Portuguese guitar, lap steel guitar, keyboards, percussion, backing vocals

Additional musicians
Tom Brislin – Yamaha C7 grand piano, Fender Rhodes piano, Hammond B-3 organ, synthesizers
Lalle Larsson – grand piano, synthesizer
Jonas Reingold – bass guitar, backing vocals
Michael Stolt – bass guitar, Moog bass
Felix Lehrmann – drums
Daniel Gildenlöw – backing vocals
Nad Sylvan – backing vocals
Anja Obermayer – backing vocals
Maria Rerych – backing vocals
Kristina Westas – backing vocals

Recorded
2014–2016




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lequiche

エディ・ジョブソン、いいですね。
よいアルバムをご紹介いただきありがとうございます。
by lequiche (2018-01-01 21:40) 

yam

新年明けましておめでとう御座います。

今年も昨年同様よろしくお願いします。
by yam (2018-01-05 10:16) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

lequicheさん

新年早々のコメントありがとうございます。

また、私がひょんなことから出会った Eddie Jobson のこの作品、お気に入っていただけたこと良かったです。

今年も、こうした忘れかけ埋もれていた作品に出会い、またご紹介できればと思っていますので、よろしくお願いいたします。


by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2018-01-06 11:15) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

yamさん

あらためて、明けましておめでとうございます。
こちらこそ、昨年同様よろしくお願いいたします。


by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2018-01-06 11:17) 

R8

THEME OF SECRETS は、1回しか聞いていないような、、、記事を読んで聞き直しています。 新たな発見があることを期待!
by R8 (2018-01-09 20:57) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

R8さん
THEME OF SECRETS 、実は私も初めて聴いた時は、ピーンくるものはほとんどなかったのですけど、再度、丁寧に聴いてみたところ、そのイメージが大きく変わってしまったものなのですよ。

是非、再チャレンジしてみてください。


by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2018-01-09 22:38) 

いっぷく

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
by いっぷく (2018-01-10 22:25) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

いっぷくさん

こちらこそ、本年もよろしくお願いいたします。


by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2018-01-11 05:45) 

yuzman1953

老年蛇銘多親父さん、新年おめでとうございます。
今年も「音楽、歴史ブログ」を楽しませてください。
いつも内容の濃さとジャンルの広さに感心してます。
by yuzman1953 (2018-01-17 12:48) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

yuzman1953さん

いつもありがとうございます。
本年も、またよろしくお願いいたします。

私のブログ、いつも何か書こうとすると何も知らないことばかりでしてね。
年寄りの冷や水だと思うのですけど、世間様にお見せするにこれじゃあまりにも酷いと、毎回下調べすることになるのですけど、これが勉強になるという訳で、最近は、自分自身の勉強のためにもこれを書いているというのが真相です。

楽しみながら研鑽を重ねる、今年もそうしたスタイルで行くことになるかと思いますのでお付き合いのほどお願いいたします。
by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2018-01-21 20:11) 

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