大都会に残された小さな自然の中の秋の営み 2018 [仕事の合間に]

いつもの音楽ネタは、今回は一旦お休み。

遅ればせながら、昨年の秋口に仕事の道すがら撮りためた秋の風景の写真を整理していたところ、昨年は遠出する機会は少なかったものの、思いの他季節の衣装を纏ったその土地々々の風景との良い出会いに恵まれたことに気付かされたことから、ここでその写真を見ながら思い出の記憶を辿りつつ、筆を走らせてみることにしてみました。


昨年は10月まで栃木・山梨を巡る仕事の旅が続き、久々に旅の空気の味わいを楽しむことが出来たのですが、それも11月に入ると一段落、以後は、都心周辺での仕事ばかりが続いていたことから、今年の秋は自然の空気に触れながらその深まりを楽しむことはもう出来ないなと思っていたところ、たまたま車で通りがかった東京、葛飾の水元公園で出会ったこの風景。

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駐車場に立つ、木々の季節を感じさせる色づき具合に、大都会を抱えるこの平地にもその季節の訪れを感じさせる空気があることを知らされたことから、今年はこの都会の喧騒の中に潜む秋の気配を探し歩くことを思いついたのです。


そしてそれから2週間後、「久々にちょっと上野辺りで集まり一杯飲もうや」という学生時代からの旧友の誘いに乗り、巧くすれば上野の山の季節の色合いも見れるかもと、約束時間よりかなり早めに出掛けることにしたのです。

京成電車に乗って、程なく京成上野駅に到着。
西郷銅像側から、園内に入り歩いてみたところ、やはり常緑樹ばかりのせいなのか、その気配は全く無し。
「ここは、桜は有名だけど紅葉の話はあまり聞かないしな」、と半ば諦め気分で西洋美術館の近くまで来てみると........。

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薄っすらと秋の化粧支度を始めたような樹木の姿がそこに見えています。

もしかするとこの先、国立博物館の周辺は期待が持てるかもしれない、ならば江戸の昔、徳川将軍家の菩提寺として、または江戸の町の北方の守護寺として威容を誇った東叡山寛永寺の残り香を浴びながら、季節の空気に浸るのもまた良いのではと考え、そちらの方へと向かうことしたのです。

そして、出会ったのがこの風景。

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そして、博物館を1周して旧東京音楽学校本館の辺りまで来てみると、

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ほのかに色づき始めた樹木の下、多くの人が秋の風情を楽しみながら歩いています。

中には、いくつも色彩に彩られた、こんな樹木も。

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こうやって歩いてみると、上野公園というところ、歴史ある建物と季節の彩りとのコントラストが、日常を忘れさせてくれる、そうした空間を育む場所であることを、あらためて認識させられました。

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上野公園の散策で得た秋の風情の手応えに、であれば今年は仕事の道すがら訪れるだろう都心周辺のいつもの場所でも、またいつもと違った風情を見つけることが出来るかもしれないと、日々さらに目を凝らして街を歩くことにしたのです。

そして、数日後........。


まず目にしたのが、この風景だったのでした ・・・・・・・×○△××□................。





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両国国技館の太鼓櫓前の銀杏並木。
なんっとも良さげな色づき具合、これならこの先にある安田庭園の風情も期待できそうと、さらに足をすすめ園内に入ってみると、ご覧の通り。

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樹木の先に見える橋の色、2年前に訪れた時には、赤色だったのですけど、白色に塗り替えられてました。
その感じ、最初はかなり違和感がありましたけど、見慣れてくると、逆にこの色の方が、樹木の色彩がかえって際立ち、その雰囲気にフィットした落着きが感じられ良いように思えるようなって来ました。

この庭園、前回来た時もそうだったのですけど、結婚衣装を着て記念写真を撮影する新婚さんの姿をよく見かける場所なのですけど、今回は?
そう思って園内を見渡してみると............

やっぱり、この日もいました。

写真は載せませんが、最後のビデオにその様子、収めましたのでよろしければ、またそちらの方もご覧ください。

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そして、これは安田庭園の隣にある横網町公園の銀杏の木。

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この横綱町公園は、大正12年に起きた関東大震災の際、38000人という最大級の犠牲者を出した陸軍陸軍被服廠跡のあった場所で、今は、昭和初期にその惨劇を後世に伝えるため建てられた復興記念館や、震災の犠牲者にあわせ、その後に起きた第2次世界大戦時の東京大空襲で亡くなった多くの犠牲者を合祀した東京都慰霊堂がある所。

そんなことを思い浮かべながら、美しい色付きを見せる銀杏の木を眺めていると、平穏な日々を過ごせることの有難さがひしひしと身に浸み伝わって来るような思いに駆られます。

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そして、さらにの出会いはそれから1週間後。

仕事で横須賀に出掛け、ここまで来たのだから横須賀を母港としている日本最新最大の護衛艦「いずも」の雄姿でも見て行こうやと、ヴェルニー公園に立ち寄たのですが。

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実は、昨年もその艦容を見ようとここに来たのですが、その時は「いずも」は出航中でスカを食らってしまのですけど、しかし、今回はその雄姿こうして無事に拝むことが出来ました。
それにしても、排水量約2万トンのその雄姿、ここ母港としていた先代の「ひゅうが」に比べさらに増したその大きさに圧倒されてしまいました。


こうして、うまくぽっかりと空いた仕事の合間の時間をつぶせたところで、横浜関内のお客様のところへと出発。
その道中、終点近くで出会ったのが、秋まっさかりのこの風景....................。

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これまで、何度も訪れた場所なのに、この季節に訪れたの初めてだったこともあり、その見事な変わりようにはちょっとビックリ!!!!!

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その場所は、関内駅近くにある横浜公園。
春、一面に咲くここのチューリップは、有名ですけれど、

しかし、これは、公園内に建つ横浜スタジアムの北側にあるあまり目立たない日本庭園、その庭園の秋の彩りの風景なのです。

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とまあ、秋を探しいろいろ歩き回った昨年の晩秋、最後に思いがけないところでそのらしさ一番に出会うことが出来ました。
そして日頃季節の移ろいを忘れたように見えるこの大都会も、その喧騒な表面ばかりを見ることなくで目凝らして見てみると、時にはその間に潜む自然の潤いに出会えること、実に楽しく面白いものだと思いました。

最後に、私の歩いた2018年の秋の風景、それを素材こんなビデオ作ってみました。
よろしければ、ちょっと立ち寄り覗いてみてください。
















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ジンジャー

親父さんこんばんわ。
都会でも結構秋の気配が感じられるのですね。
私は心の余裕の無さか、昨年はあまり感じられなかったです。足下を見て歩いていることが多かったからかもしれません。
季節の移ろいを感じられるぐらいの心の余裕を持ちたいものですね。
by ジンジャー (2019-02-12 18:33) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

ジンジャーさん

私も以前は、同様に秋を楽しむことなく過ごしてしまうことが多かったのですけど、5年ほど前か秋口に泊まりの地方出張が増えたことから、次第にそうした季節の移ろい味わうことの楽しさ、そしてその見方がわかるようになった次第。

そのことから、今は、移ろいを感じられるぐらいの心の余裕を持つではなく、逆に移ろいを感じることが心に余裕が持たすのだと、そんな風に思うようになってしまいました。


by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2019-02-13 15:13) 

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