桃源郷に咲く純白の桃の花 [仕事の合間に]

毎年、桜が散ったその時期に訪れることなる桃の花園、今年もまた訪れることになったのですが。

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しかし、いつもの年は4月の半ばに訪れるのですけど、今年は、仕事の日程がうまくはまらず20日過ぎの訪問となってしまったことから、もうその花の見頃は過ぎってしまった諦めていたのです。

とは言っても、現地到着してみると、せっかく来たのだからちょっと覗いてみようと丘の上にへと登ってみたところ......。


なんと桃の花々が、今年も私の来るのを待っていてくれたかのように、最後の一咲を見せていてくれました。

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その場所は、中央道下り線 釈迦堂PA裏の丘の上にある釈迦堂遺跡博物館周辺の地。

例年は花見で多くの人で賑わうこの場所も、本来であればその見頃をとっくに過ぎってしまっている時期なので、訪れる人の影もまばらで、ゆっくりと花見をするには最高の状況。
これはラッキーと喜びながら早速、いつもの通り博物館駐車場に隣接するフェンス越しに美しい桃の花が咲き乱れている桃農園の中に入って行くと、

「おはようございます。」と言う人の声。
こちらも「おはようございます。」と挨拶をして、その声の方を見ると、そこにいたのはこの農園の女将さん。

これまでは、この桃園を訪れる人々の応対で忙しくされていたこともあって、女将さんとはお話をしたことはなかったのですが、今回は人影もまばらであったため声をかけていただけたことから、初めてお話をすることが出来ました。

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そこで、今年は花の開花が遅かったのではと聞いてみると、3月末の寒の戻りのおかげで開花が遅れ、おかげでこの時期まで花がもったとのこと。
しかし、ここを訪れる人は、ほとんどの方が例年ならはもう花が散しまう時期だということをご存じなので、今はもうここに上がってくる人、少なくなってしまいまいましたねとのお話。

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そこで私も、「この花時期には毎年、出張の途中、ここに立ち寄り訪れているのだけど、今年は都合が合わずもう花はダメかと思い来てみたら、この情景、良かったです。ゆっくりと見させてください。」というと、是非奥の花も見て行ってくださいとのこと。

ということで、お言葉に甘え、農園の奥へ足を進めてみると、そこのあったのは!!!!



純白の花をつけた1本の桃の木。

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私の後からやって来た女将さん、再びお話を聞けば、普通は桃の花の色は、「白」「薄いピンク」のほかに「もっと濃いピンク」「赤」で、写真を見てのとおり1本に木に、いろいろな色の花が混じり咲いているもので、1本の木が白一色というのはないのだそうなのです。

なのに純白の花のみをつけた桃の木?

実は、純白一色の花に満ちたこの桃の木、この農園の女将さん力作だったのです。



というのもその話、女将さんの説明によれば、純白の花をつけていた枝を切取り、種から育てた苗に接ぎ木して育てること3年間、やっと花を咲かした労作となのだとか。

「この接ぎ木の時期、葡萄の収穫の時期と忙しい時期と重なるので大変なのですけどね。」と話す女将さん、花を愛し自ら育て見事に咲いた白い桃の花を前にしながら見せる満足げなその笑顔、その姿が深く心に残りました。

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楽しいお話を聞かせていただいた女将さんと別れ、まだ出発には早いので、今度は遺跡博物館裏の遺構のある丘の方へ向かってみることに。

その道すがら、桃の木の根元に可憐に群れ咲く水仙の花が綺麗です。

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そこで、出会ったのがこの景色。

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深紅の桃の木の向こうに広がる甲府盆地。
その背後にはまだ雪を被った南アルプス連峰の山々が見えています。

この写真を撮った私の背後には、縄文時代の竪穴式住居遺構があるのですが、当時は桃の木はなかったろうけど、縄文の人々もこの雄大な景色を眺め、日々地の恵みに感謝しながら生活していた、そうしたことを考えがら、しだいに私も、その時代に吸い込まれタイムスリップして行ってしまうような、そんな思いに駆られて行ってしまったのです。


図らずも今年も出会うことが出来た桃の花饗宴。

連休も過ぎ花の時期は終わってしまったけど、別れ際に女将さんからいただいた「また、来年も来てください。」という言葉、今はそれを思い出し、来年もまたここを訪れることが出来ればいいなと思っています。


そうそう、この日私の歩いた道筋、こんなPVにまとめみました。
ドイツのプログレシッブ・ロック・バンド、Tangerine Dreamの音楽にのせてその気分、少しでも分かち合っていただければなと思います。















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raccoon

綺麗な桃の花ですね。

Tangerine と聞くと、Zep の曲を想い出してしまいます。関係はないのでしょうけど。

by raccoon (2017-05-13 14:29) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

raccoonさん

Tangerine で、Zep の曲。

私はそう感じたことはないのですけど、言われてみればZeppelinの"天国の階段"あたりの雰囲気があるような。

何にせよ、Tangerine Dreamで桃の花の美しさ、じっくりと味わっていただければと思います。


by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2017-05-13 17:53) 

moriyoko

色とりどりの桃の花、ステキですね。
魅かれ合う人とか、場所とかって
不思議と何年後でも何十年後でも再会があったりするような気がします。きっとご縁のあるところなんでしょうね。
by moriyoko (2017-05-15 12:20) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

moriyokoさん

確かにおっしゃる通り、この地、私にとって何か縁のある場所なのかもしれませんね。

この桃の花以外にも、ここに来てからこの地に繋がる古代遺跡にも出会うようになってしまって。
おかげで最近は、古代の東国の有様が、かなり見えるようになってしまいました。

by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2017-05-20 17:06) 

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