和みの空気を運ぶ、紫陽花の咲く街角 [閑話休題]

前回の記事から1ケ月、長い間お休みをしてしまいましたが........

実はこうなったのも、今年は4月から、災禍続きの私。

以前にもお話しをしましたが、4月に薬の副作用で胃腸障害を引き起こし1ケ月近く満足に食事を摂ることが出来なかくなったのを皮切りに、その回復の兆しが見えたところで、今度は齢90歳を越えた父が、インフルエンザを発症し入院。

高齢でのインフルエンザ発症、これは命取りになる見舞いに行かなければ思うも、2週間で6㎏も体重を減らしてしまった私は、著しい体力低下招来のまっただ中、、何をしてもすぐ疲れてしまう状態で、今生の別れとなるかもしれない事態を前にして、出掛けて行くとなどということもまならずという有様。

しかし、幸いにして父の病は回復しなんとか退院、私の方も、やっとのことで体力回復の兆しが見え始めていたことから、これで一件落着、これで父を見舞うことが出来ると安堵していたところに、今度は、ここ暫く症状が治まっていた30年来のお付き合いとなるアレルギー性皮膚炎の再発。

この病気、これまでなら売薬を飲めば治癒していたものが今回は全く効かず症状は悪化するばかりで、これは医者にかからねばと治らないと、はたまた病院通いをすることになってしまったのです。

そして、その病気も医者が処方してくれた薬のおかげで快方へ向かったのはいいですけど、負の連鎖はこれで収束に向かわず一難去ってまた一難。

今度は、さらに大きな、負の打撃の大きな一振りに見舞われてしまうことになってしまったのです。


それは、父の死


90歳を越えていた父、その年齢でのインフルエンザ発症といえばまず助からないと、私たちも覚悟したのですけど、見舞いに行き励ましを重ねたところ、どうにか元気を取り戻し、その回復の様子に医者も驚いていたことから一旦は安堵したのですが.........

やはりとインフルエンザとの闘いは、90歳という年齢にはかなり厳しいものであったようで、それから1週間後、その体力のすべて使いつくした末の出来事だったようなのです。








そうした鬱陶しさに加え忙しさの加わった毎日を過ごすことになってしまった今年の私の6月、目まぐるしく動き過ぎ行く時の中、その心と体は、憂い荒みがちになり疲れ果ててしまっていたのです。

そして、こんな調子では、またひとつ隠れた病が頭を出してくるのではと心配していたところ......

日々過ごす日常の街角で、その思いを救ってくれる予期せぬ救世主に出会うことになったのです。


ぞれは、忙しく実家と病院の間の平凡な街角を往復する日々、そこで見つけたこの季節ならではの和みの風景の一コマ。

この季節、当たり前のように街角に咲いている紫陽花の花の姿だったのでした。

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これまで全く気付いていなかったのですが、この紫陽花、その和みの空気に惹かれて注意深くいつもの街を歩き見てみると、普段見慣れた街の風景のいたるところに季節の彩を醸し出し咲いていることを知ったのです。

ならば、その一つ一つを訪ね歩いてみれば、負の連鎖に痛みつけられた私の心もその憩いの空気で癒し潤して治すことが出来るかもしれないと思い、それらをつぶさに観察してみると、普通に知られる紫陽花とは異なった花をつけた紫陽花を多々見つけることになってしまったのです。

例えばこの紫陽花

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良く見ていただくと、その前の写真の紫陽花とは一つ一つの花の形が違うことが、お分かりなるのではと思います。

おまけに、普通は、紫陽花の花色、酸性の土壌では青い花を、アルカリ性の土壌では赤い花をつけるといわれているのですけど、こちらはその双方が混合し咲いています。

そして、果たしてこの花の咲くここの土は酸性?アルカリ性?......................と、
この青と赤の花が混じり咲く様子に首をかしげながらさらに歩いていると、次に出会ったのは,

さらに驚きの、このガクアジサイの花 !!




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なんと 一つの花に青と赤の花びらをつけています。

そして、そのそばに咲いている花に目を向けてみると、今度は、

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花びらの横から、蛇の頭のような長い茎を突き出した花がいくつも咲いています。

と、こんな調子で街角の咲く紫陽花の花一つ一つを観察して行くと、ちょと歩いただけでこんなにいくつも発見があること、その面白さに興味も倍増、とうとう異形紫陽花探しの壷にはまり、おかげでこれまでの私を覆い続けていた憂鬱な疲労感もどこかに消し飛んでしまったのです。



こうして発見したちょっと変わった紫陽花の花、その後も歩き回り多々出会うことになったのですが、ここからは、その姿のいくつかをご紹介して行くことにしようと思います。

まずは、異形の花をつけた紫陽花の花々です。

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こちらは、何か幾何学的な雰囲気を持つ花の様子。

そして、

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妖艶さを感じさせる形状の、赤のガクアジサイ。

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こちらは、ガクの外側につつましやかに小さな八重の花を纏った、可愛らしさが印象的なガクアジサイ。

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等々。


続いて、変わった色の花をつけた紫陽花の花々です。

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大輪の緑と白の花をつけた紫陽花。

紫陽花というと、花がついたばかりの頃の花の色は緑色で、それが大きく育つにつれ赤や青をつけて行くものだと思っていたのですが、こちらの花は、大きく育っているのにも関わらずも花の色は緑色のままだったのです。

続いて

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赤と白の紫陽花。
普通の赤の紫陽花と比べ、赤の鮮やかさが印象的です。

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大災禍の一撃で、混乱しつつバタバタとした日々を送った今年の6月。

しかし、日常の街角で出会った紫陽花の花の面白しさに惹き癒されながら、無事、父の葬儀も終えることが出来ました。
今までになく心に深く残った多様な紫陽花の花の姿、これからは、この花を見るたび父の面影を思い出すことになりそうです。

それでは、最後に私の出会った幾重にも変化する紫陽花の様々な姿、前回記事で取り上げたTony Williams の作品の中から、”How My Heart Sings”のサウンドに乗せてお楽しみください。



梅雨の季節を彩っていた街角の紫陽花の花たちに、今回は名所に行かずとも、身近をもう一度しっかり見直してみることの大切さを、しっかりと教えられることになりました。







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ハンコック

お父様のご冥福をお祈りいたします。
こうして拝見させていただくと、
その辺りに咲いている紫陽花も多彩で、
面白いですね。
幸せは足元に落ちているものですね。
私も身近にある幸せを見つけながら過ごしたいものです。
by ハンコック (2018-07-18 07:54) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

ハンコックさん
ありがとうございます。

紫陽花という花、品種の数かなりあるようなのですけど、日常の街角でこれだけのものに出会えたこと、私にとっても驚きでした。

こうした異形の花、名所に行けばあるのでしょうが、人の多さと花の多さに圧倒されてついつい見逃す結果としまっているように思います。

しかし、こうして街角で目を肥やして名所に行けば......
来年は、そのチャレンジ試してみたものだ思っています。


by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2018-07-18 12:23) 

ネオ・アッキー

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)さんおはようございます。
色々と大変でしたね。
お父様のご冥福をお祈り致します。
by ネオ・アッキー (2018-07-19 07:42) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

ネオ・アッキーさん

ありがとうございます。
これで、負の連鎖終止符を打つといいのですけどね。
by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2018-07-19 12:47) 

yuzman1953

老年蛇銘多親父さん、こんにちは。
親の死は辛いですよね。お悔やみ申し上げます。
ご不幸が続いて意気消沈してしまうところですが、アジサイに癒しと救いをお求めになられた記事を読んで、老年蛇銘多親父さんの優しい気持ちがこちらへ伝わってきました。


by yuzman1953 (2018-07-19 17:15) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

yuzmanさん

優しい気持ちなどと言われると、そもそもそうしたことを考えたことがなかったので、かなり途惑いを感じています。

そうしたつもりはないのですけど、この記事、脚色が過ぎ誤解を与えてしまったのでは、と心配になってきてしまいました。

いずれにせよ、お悔やみとお褒め?の言葉、ありがとうございます。
by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2018-07-22 22:05) 

きたろう

老年蛇銘多親父さんコメントありがとうございます(*^_^*)
二子玉川は遠いこともあって、ほとんど馴染みのある町とはいえません(昔閉園間際の二子玉川園に行ったのと最近では散歩会でランチを食べたくらい。)
写真、#23の玉電レール跡の歩道を歩いているとき、独特の道路形状(道の半分位が歩道)と一直線に道路がまっすぐ続いているのとで、とても不思議な感覚を覚えました。
お体お大事にしてください<m(__)m>
by きたろう (2018-07-25 07:47) 

ジンジャー

親父さん
ご無沙汰しております。
久しぶりに訪問させていただきましたが、大変な状況だったのですね。お父様のご冥福をお祈りいたします。
今年は暑さが厳しすぎます。親父さん自身のお身体もまだまだ万全ではなかろうかと思います。
素晴らしい音楽を沢山聞いていただいて、身体の中からも元気になっていただけるといいですね。
by ジンジャー (2018-07-25 20:26) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

きたろうさん

コメントをいただき、再度記事を読ませていただいて、20年ほど前、今でこそ新車両となってしまい、その面影は薄れてしまいましたが、今に残る玉電の残党というべき、三軒茶屋駅 ~下高井戸駅 を結ぶ東急世田谷線に乗った時のことを思い出しました。

途中、吉田松陰の墓がある松陰神社などがあるこの路線、周辺の雰囲気ともあいまって、その昔乗った二子多摩川付近を走る玉電に乗っているような気分にさせられたこともあり、もう一度乗ってみたくなりました、


by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2018-07-27 15:55) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

ジンジャーさん

いろいろご心配いただきありがとうございます。

しかし、いろいろあって、病院にも通い、葬儀後のどたばたであちこち飛び回っているうちに、どういうわけか体調の方もすこぶる調子が良くなってしまって、今は、この暑さの中、夏バテ知らずの状態で日々過ごしています。

そう、よい音楽も聴くことも、その回復に大きく貢献していたしていたのかも。


by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2018-07-27 16:06) 

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