華麗なるJazz一族 本田竹曠・This Is Honda [音源発掘]
酷暑から一転、暑さもにわかに遠のいて蝉の鳴き声は日々秋を呼ぶ歌声に変わり、夜になると虫達の演奏会の調べが日々大きく響く季節になりました。
そうして、時折訪れる秋の風、その爽やかな空気の流れを感じるとなぜか聴きたくなるのが、ピアノ・トリオ。
ということで、今回は、私の大好きなピアノトリオ作品を取り上げてみることにしました。
そのアルバムは、2000年、60歳、さあこれからという時にその功績を惜しまれつつ亡くなった日本の代表的ジャズ・ピアニストの本田竹曠さん、その彼の1972年の作品”This Is Honda”。
彼の作品中、№1の傑作として、今も愛好され続けている作品です。
それでは、ダイナミックでありながら繊細な味わいのある彼のピアノの演奏、まずは聴いていただきましょう。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
多くのジャズメンが取り上げている有名なスタンダード・ナンバー、”Softly As In A Morning Sunrise”(邦題:朝日の如くさわやかに)です。
さて、私がこの"This Is Honda"を聴いたのは、この作品が発売されて間もない頃、友人の所蔵のLP盤ででしたが、その演奏と共に心に残っているのは、ジャズ評論家でジャズクラブ5スポットのオーナーでもあった、いそのてるヲさんのライナー・ノーツでした。
そこに書かれていたのは、まだ駆け出し時代、5スポットに出演した本田さんの凄い剛腕ぶりの話、とにかく、一晩の演奏でピアノの弦を2本も切ってしまったというのだから驚きです。
いそのさんもそのことについて、以前はゴリゴリとパワーで押しまくるピアニストであったといい、さらにこの作品では、その豪快なタッチに繊細さが加わり大きく成長したと絶賛していたように記憶しています。
そして、彼のピアノのアドリブ演奏におけるメロディ、とかく器楽的な演奏が多い中、肉声で歌えるような親しみ易さがあるように思え、私自身そこにもう一つの大きな魅力を感じているのです。
ところで、この本田竹曠さん知らない方も多いかもしれませんね。
ところが、1979年の彼の演奏、CMで使われていたぐらいポップな面もあったのです。
それがこちら、
和製フュージョン・グループのNative Sonの”Super Safari” 。
そのグループの中心的存在が本田さんだったのです。
それでは、その”Super Safari”もう少し聴いてみましょうか。
1979年 新宿 Loft でのLiveです。
この演奏で、本田さんとこの曲が結び付きお分かり頂けたところで、
次に本田さんのご家族、
実は皆ジャズアーティストなのです。
奥様はジャズ・ヴォーカルストのチコ本田さん、御子息は現在ドラマーとしている本田珠也さんなのです。
そして奥様のチコ本田さん、この方、日本を代表するアルト・サックス奏者 渡辺貞夫さんの実の妹、さらにその弟は、この作品でドラムを叩いている渡辺文男さんという具合。
実に華麗なるジャズ一族だと思いませんか。
こうしたこともあってか、この作品の翌年の1973年、この作品のメンバーと共に渡辺貞夫さんのカルテットのレギュラーなり、多くの名演を残していくことになります。
私も、この時期の渡辺貞夫さんのカルテットのLiveに3回ほど行ったのですが、本田さんの大きなスケールと、心を和ませる優しいフレーズにいつも魅了されていました。
そうした、本田さんのピアノ、最後にコルトレーンやロリンズの演奏でも有名なスタンダード・ナンバー、”You Don't Know What Love Is”でお楽しみいただきたいと思います。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
Track listing
1.You Don't Know What Love Is
2.Bye Bye Blackbird
3.Round About Midnight
4.Softly As In A Morning Sunrise
5.When Sunny Gets Blue
6.Secret Love
Personnel
本田竹曠 (p) 鈴木良雄 (b) 渡辺文雄 (ds)
Recorded
1972/03/24
そうして、時折訪れる秋の風、その爽やかな空気の流れを感じるとなぜか聴きたくなるのが、ピアノ・トリオ。
ということで、今回は、私の大好きなピアノトリオ作品を取り上げてみることにしました。
そのアルバムは、2000年、60歳、さあこれからという時にその功績を惜しまれつつ亡くなった日本の代表的ジャズ・ピアニストの本田竹曠さん、その彼の1972年の作品”This Is Honda”。
彼の作品中、№1の傑作として、今も愛好され続けている作品です。
それでは、ダイナミックでありながら繊細な味わいのある彼のピアノの演奏、まずは聴いていただきましょう。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
多くのジャズメンが取り上げている有名なスタンダード・ナンバー、”Softly As In A Morning Sunrise”(邦題:朝日の如くさわやかに)です。
さて、私がこの"This Is Honda"を聴いたのは、この作品が発売されて間もない頃、友人の所蔵のLP盤ででしたが、その演奏と共に心に残っているのは、ジャズ評論家でジャズクラブ5スポットのオーナーでもあった、いそのてるヲさんのライナー・ノーツでした。
そこに書かれていたのは、まだ駆け出し時代、5スポットに出演した本田さんの凄い剛腕ぶりの話、とにかく、一晩の演奏でピアノの弦を2本も切ってしまったというのだから驚きです。
いそのさんもそのことについて、以前はゴリゴリとパワーで押しまくるピアニストであったといい、さらにこの作品では、その豪快なタッチに繊細さが加わり大きく成長したと絶賛していたように記憶しています。
そして、彼のピアノのアドリブ演奏におけるメロディ、とかく器楽的な演奏が多い中、肉声で歌えるような親しみ易さがあるように思え、私自身そこにもう一つの大きな魅力を感じているのです。
ところで、この本田竹曠さん知らない方も多いかもしれませんね。
ところが、1979年の彼の演奏、CMで使われていたぐらいポップな面もあったのです。
それがこちら、
和製フュージョン・グループのNative Sonの”Super Safari” 。
そのグループの中心的存在が本田さんだったのです。
それでは、その”Super Safari”もう少し聴いてみましょうか。
1979年 新宿 Loft でのLiveです。
この演奏で、本田さんとこの曲が結び付きお分かり頂けたところで、
次に本田さんのご家族、
実は皆ジャズアーティストなのです。
奥様はジャズ・ヴォーカルストのチコ本田さん、御子息は現在ドラマーとしている本田珠也さんなのです。
そして奥様のチコ本田さん、この方、日本を代表するアルト・サックス奏者 渡辺貞夫さんの実の妹、さらにその弟は、この作品でドラムを叩いている渡辺文男さんという具合。
実に華麗なるジャズ一族だと思いませんか。
こうしたこともあってか、この作品の翌年の1973年、この作品のメンバーと共に渡辺貞夫さんのカルテットのレギュラーなり、多くの名演を残していくことになります。
私も、この時期の渡辺貞夫さんのカルテットのLiveに3回ほど行ったのですが、本田さんの大きなスケールと、心を和ませる優しいフレーズにいつも魅了されていました。
そうした、本田さんのピアノ、最後にコルトレーンやロリンズの演奏でも有名なスタンダード・ナンバー、”You Don't Know What Love Is”でお楽しみいただきたいと思います。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
Track listing
1.You Don't Know What Love Is
2.Bye Bye Blackbird
3.Round About Midnight
4.Softly As In A Morning Sunrise
5.When Sunny Gets Blue
6.Secret Love
Personnel
本田竹曠 (p) 鈴木良雄 (b) 渡辺文雄 (ds)
Recorded
1972/03/24
おはようございます。
本田竹曠氏といえば、
ナベサダグループのピアノというポジションもそうですが、
私の年代的にはネイティブサンですね。
特に峰厚介氏のソプラノサックスが印象的でした。
私のバンドが定期的に演奏させてもらっている近所の
ライブハウスのマスターが本田竹曠氏の大ファンでして、
店名"Salaam"もアルバム「Salaam Salaam」からとったそうで、実際本田氏のグループもこの店で演奏した事もありました。
by ダー (2011-09-04 11:31)
本田さんの"You Don't Know What Love Is”いいですね!
by せいじ (2011-09-04 14:58)
ダーさん
ネイティブサンの魅力、確かに峰厚介のサックスにありますね。
この人当時は、コルトレーンみたいなサックスを吹いていたけど、今はロリンズみたいになってしまっているなと思っています。
「Salaam Salaam」、鯉沼さんノレーベルEast Windの作品ですね。
これがお店の名前とは、一度訪れてみたいですね。
by 老年蛇銘多親父 (2011-09-05 20:03)
せいじさん
私もこのアルバムの一番最初にある"You Don't Know What Love Is”で、すっかり本田さんのファンになってしまいました。
by 老年蛇銘多親父 (2011-09-05 20:06)
松本ポン太さん
TAMAさん
マチャさん
素老人さん
りなみさん
かなっぺさん
ねこのめさん
yukihiroさん
ご訪問niceありがとうございます。
by 老年蛇銘多親父 (2011-09-11 15:23)