関東平野の奥の院!! [仕事の合間に]

前回の記事で写真を載せられなっかった赤城山、前回お話しした通りその山麓へ出張、無事仕事も終え帰ってくることができました。


実はこの日、北陸から東北の日本海側にかけては強い低気圧に覆われ、かなり荒れた天気なるという予報がでていたこともあり、ひと山越えれば雪国と隣り合わせの赤城山周辺も、その影響があるのではと心配していたのですが、果たして当日、出かけ前にの天気予報では、天候の悪化は午後からとのこと。

これならば、なんとか青空の下の赤城山を拝むことができるのではと淡い期待を胸に、いつもの通り夜も明けやらぬ早朝に家を出発、熊谷付近を通過する頃ようやく明けて来てた空を見やると、どうやら空は快晴の模様。

少しばかり早く着きそうなので渋川伊香保IC手前の駒寄PAで小休止、辺りを見渡すと、見えて来たのがこんな風景。

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朝日に赤く染まる浅間山。
田園の中を駆け抜けて行く車の音、通勤途上なのでしょうか、そのどこか慌ただしさを感じさせる音につられそちらの方に目を向けると、そこにはこんな風景がありました。

ああ、この様子なら今日の赤城山麓は何か収穫がありそうと一安心。
そこで、一躍車をすすめ目的地へ。

そして、その目的地近くまでやって来ると、見えて来たのが目指すあの山の姿。

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赤城山です!!
太古の昔より幾度ともなく噴火を繰り返し形成された複成火山である赤城山、目の前に聳え立っていたのは、その赤城の山の形作る外輪山の最高峰である黒檜山(くろびさん)と駒ヶ岳でした。

さて、現地に到着、早速仕事開始、
今回もいつもの如く高見所に上がり、仕事の進捗を管理しながら、ふと先程の山の方を見やると、

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ここは完全に赤城山の山中、黒檜山(くろびさん)と駒ヶ岳の前には、この山の大きな裾野が広がっていました。

そして、しばらくして下に降り、この日やって来た時に通った道の方を見てみると。

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来る時には全く意識していなかったのですけど、結構急な上り坂。
その道の彼方には、眼下一杯に広がる平地とその中に延々と続く街並みがありました。

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そして、そこから視点をさらに左に動かしてみると、対面に見えたのは!!

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榛名山。

ここは、関東平野の奥の院。
その平野の端を、二つの火山が挟むように並び立ち、その荒々しい山容を見せていたのです。

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しかし、驚いたのは、この二つの火山の異様な近さ。
家に戻り地図を見てみると、関東平野を取り囲む男体山と浅間山も、この二つ火山からさほど遠くない場所のあることを知ることに。

そのことから、これら4つの火山の活動が盛んだった太古の時代、これら火を吹き荒れる山々の麓にあった関東の地の荒涼とした大地の様子が思い起こされ、あらためて自然の力の凄まじさを肌で感じることになったのでした。

そして、火山群の吹き出した膨大な火山灰が、その裾野にやがて広大な平地を生み出し、その平地を周りの山々から湧き出る水が川となり大地を潤して行くことになり、大きな自然の恵みもたらす大平原を生んだ。

ところで、この赤城山のある群馬県という所、全長210mの東日本最大の前方後円墳である天神山古墳をはじめ、8400基以上の古墳が存在する全国でも有数の古墳地帯で、この数は東国最大級のものであるとともに、そこから出土した埴輪の数とその造形の妙は全国有数のもの。

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これらの痕跡から、その自然の恵み大きさが想定され、そこに暮らす古代の人々によって、現在も残る赤城神社や榛名神社などの存在が示す通り、この大地に恵みをもたらすこれ山々への尊崇の念と信仰が生まれていったのだと、そうしたことが見えてくるようになったのでした。



さて、こうして過ごして来た赤城山麓、この日の午前中は比較的穏やかな陽気で美しい自然を眺めながらの仕事も順調に進んでいたのですが、午後になると!!!

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天気予報の通り風が強まり、榛名山の方角から次々と雲が湧き出るように流れて出て、暖かく身を包んでくれていた陽射しも次第に遠のき始めることになってしまったのです。

その風の冷たさ、さすが赤城降ろしの本場の地、手袋を取ると瞬く間に手が悴んでしまう、1月に訪れた春日部や江東の比ではない空気の冷たさ。

顔の方も覆面よろしく覆いくるんだちょっと怪しげな出立で、その寒さを防ぎつつ過ごすことに。

しかしながら、この日ここで感じた人と自然の調和が生んだ文明の姿、これはその土地に来なければわからない大きな収穫でした。

今度来る時は、仕事ではなく、これら自然と人間の生んだ古代の遺構を訪ね、その調和を味わう旅をしてみたいものだと、しみじみと思うことになったのでした。









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コメント 2

mk1sp

立派な山ですね(>_<)b。
榛名山と聞きますと「頭文字D」を思い起こします。
古墳で有名なのですね(>_<)b。
by mk1sp (2015-02-15 22:48) 

老年蛇銘多親父

mk1さん

「頭文字D」、アニメ名ぐらい記憶にありましたけど、この走りの世界に榛名山があったのですね。

そういえば、昨日首都高を走っているとこのアニメ出てくるAE82と同じカラーに仕上げたAE82が心地良いエキゾースト・ノイズを振りまいてに走っているのに出会いました。

私も、AE82と同じエンジンを積んだ後継のAE92に乗っていたので、この快音、とても懐かしく思いました。

この界隈の古墳、有名かというと関東に住む方でもあまり知っていると方は多くはないかと思いますが、この群馬から埼玉県の行田にかけては古墳の数も多く、特に行田のさきたま古墳からは、時の天皇に仕えたという銘文入りのの鉄剣が出土したりしていて、このあたり一帯が当時の関東の中心であったことがわかります。

それにしても、その近くで見たその山容、この古代王権の象徴として相応しいと、その地に行ってつくづく感じさせられました。
by 老年蛇銘多親父 (2015-02-16 06:03) 

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