秋の風情を求めて Part3  深山の秋を写す山間の湖 [仕事の合間に]

1か月余り続いた甲信の旅、この間、甲信の地に延べ15日間滞在しながら仕事に明け暮れた日々も無事終わり、やっとのことでたどり着いたのんびりとした休日。

おかげで溜まっていた疲れもいささかほぐすことができたところ。

そこで、その旅で出会った秋の美しい彩、これまで2回に渡り記事をUpさせていただきましたが、疲れも癒されたと事で今回も、その最終回をUpすることにしたいと思います。

さて今回訪れたのは、山梨県や中央市、今月3度目の訪問なのですが、到着するやいつもの仕事場である高見所に登り、その傍らを走る身延線の電車を見ていると

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その電車の先に広がる山々の色付き

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3日前に来た時より、さらに、色濃さが増していることに気付かされたのです。

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幸いこの日は予定よりかなり早く仕事を終えることが出来、ホテルに入るには時間も早いという訳で、ならば、先ほど高見所で見た山々の秋の風情、その山の麓まで行って是非眺めてみたいと考え、身延線に沿って車を走らせてみることにしたのです。

そして来た山のふもと近く、まず目についたのがこの建物。

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ん~!! これ竜宮城??

しかし、ここは山の中。
何故、海の中の竜宮城が? と思ってよく見てみると、これは駅。

さらによく覗き込んでみると、市川大門駅との看板があり、その隣の入口の看板には市川大門下地区公民館とあります。

駅舎と公民館が併設された建物。
しかし、なんでこんな鄙びた場所に、人目を引く建物が??


後で知ったことなのですが、この駅、つい最近までは券売機のない無人駅だったそうで、1994年、町により建設された観光施設の開業後に、これと合わせ改築、以後特急列車も停車する駅となり、2013年には、町の受託により駅員が配置されるようになった、町興しを一翼を担った場所なのだそうなのです。

しかし、この駅舎を見た時点ではそんなことが背景にあるとはつゆ知らず、この風変わりな駅舎、これがあるならば、この付近にはなにか見所があるに違いと勝手に解釈し、案内板を頼りに町内探訪を始めることにしたのです。

そうして、見つけたのがこの風景..........






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あれーっつ、身延線沿線の町から、いきなり中国に渡ってしまったのですか!!

と思われそうですが......。

こちらは、先ほどの市川大門駅から車で5分ほどの場所にある大門碑林公園。

私も、最初は、「なんだこれは~!! 変なところに来ちゃったな××[むかっ(怒り)]」と思ったのですが、しばらく園内を歩いてみると、この中国風の建物と紅葉の織りなす唐様式の異国空間、そのちょっと違った秋の趣が気に入ってしまい、しばしここを散策することにしたのです。


それにしても思うのは、なぜ、こんな盆地のはずれにこうした建物があるのかということ。

そのこと、後で調べて分かったのですが、この公園のある山梨県の市川三郷町は、古来より書道用の和紙の生産が盛んな地域だそうで、そこからその書にちなんで、古来書道の宝典とされてきた中華人民共和国にある陝西省の西安碑林や山東省の曲阜碑林の名碑を集め、これら中国風の建物の下に据えたのが、この公園なのだということなのです。

そして、先ほどの市川大門の駅舎も、この碑林公園の建物をモチーフにして建てられたものなのだとか。

それにしても、中国風の建物と紅葉のコントラストの美しさ、他ではちょっと体験することの出来ない独特の雰囲気を感じます。

そして、日中、高見所から望んだ盆地を囲む山々の彩も、また近くに来て身を委ねることの心地良さ。
心の芯まで癒しの気が満ちてくる、そんな気分になって来ます

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あいにくこの日は、休園日であったため、碑林のある園内へは入ることはできませんでしたが、それでも、この風景を楽しみながら園の裏山の前に来てみると、山の中に続く遊歩道のような道があるのを見つけました。

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看板を見ると県立四尾連湖 自然公園登山道入口とあります。
なんとなく、自然一杯の良さげな感じ。
時間もまだあるし、ならばここまで来たのだから寄って行こうと、早速出発することにしたのです。

そこで、その湖、今回は、この大門碑林公園と合わせ、こんなPVに仕立ててみましたので、その様子、ちょっとこちらでご覧ください。



ところで、この湖への道程、このPVでは徒歩で行ったように仕上げてみましたが、実際は、歩き出して少し登ったっところで、碑林公園に来る手前にあった四尾連湖への案内板、そこに湖までの距離11㎞とあったということを思い出し、午後3時半の今から歩いて登ったらとても明るいうちに着きそうもない、おまけに入口に熊出没注意の看板まであったことから断念、結局、湖まで車で向かうことにしてまっていたのです。
 
さて、この四尾連湖、一体どう読むのか、PVをご覧いただいた方はもうお分かりだと思いますが、その読みは”しびれこ”、この湖に4つの尾を持つ竜が住んでいるという言い伝えからきているのだそうなのです。

湖自体は標高880mにある周囲1.2㎞ほどの小さなカルデラ湖なのですが、古くは江戸時代、山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖の富士五湖に加え、富士八海の一つとして名を知られた湖なのだとか。

それにしても、山奥深くにひっそりと水を湛えるこの湖、その静けさの中に立っていると、神秘的な不思議な気分になって来ます。

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私自身知らなかったのですけど、この湖、山岳愛好家の方やアウト・ドア派の方にはちょっと知られた場所らしく、キャンプ場などがあって、私もまた再びこの地に来て、ゆっくりと夏の一日をこの深山幽谷の湖で過ごし、自然の気に体一杯に吸い込めればなと考えてしまったのです。

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1ケ月間6回に渡って訪れた甲信の地、おりしも紅葉の時期と重なりあって、仕事的にはかなりハードでしたが、日々季節の移り変わりを肌に感じながら心置きなく楽しむことが出来ました。

10月の終わり最初に訪れた時は、まだ黒い地肌を見せていた

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富士山も

11月24日の最終日に同じ場所で望んでみれば、

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すっかりと冬の佇まいに身を整えていました。

明後日は師走。
今年は、四季をしっかりと感じれた、そうした満足の思いを噛みしめながら、忙しい年の瀬を乗り切って行こうと思います。








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