春のうつろいを告げる花々の歌声 [仕事の合間に]

こうなるのではと危惧し覚悟はしていたものの、とうとう発令されてしまった緊急事態宣言。

大都市圏及びその周辺県では大規模な外出自粛措置が講じられ、かくいう私も、今は在宅勤務の日々を過ごすことになってしまったところ。

ところが先日、病院に行き定期の検査・指導を受けたところ、ここ1か月間で急激に中性脂肪が増加しているとのこと。
日常生活・食事など何か変わったことはなかったかとの問いに、最近の食事傾向や1週間ほど前から在宅勤務となっていると答えたところ、返って来たのは在宅勤務となったことによる運動不足が原因の公算が強いように思えるとのこと。
不急の外出は避けるようにとのお達しは守るべきなれど、1ケ月余りの長丁場となれば、運動不足による筋力の低下や体調不良が生じるなどのことによって、この措置明けた後にコロナとは全く関係のない、体力の低下や新たな疾患を患い体の不調を訴える人が多く出るのではと、そのことが懸念されるというのです。

仕事で、時には1日に5回以上、30mの高所への階段の昇り降りをしなければならないことの多い私、そう聞いて家の中ばかりいて筋力がダウンしてしまっては外出自粛解除の後が大変と、今は出来るだけ人の少ない場所を選んで、外に出て運動をするよう心掛けて日々を過ごしている次第。


そうした中、今年の春は、あらかじめこのような非常事態になることを、見越していたかのように例年よりかなり早く訪れたことで、梅も桜も例年より1週間以上早く咲きその見頃を迎えた感があるのですが、そうはいっても事態が事態、そうしたことで十分に艶やかな春の始まりを楽しめなかった方も多いのではないかと思います。

ところが私の方は、どういうわけか、梅や桜の開花が始まるこの時期、次々と仕事が舞い込みあちらこちらへと出掛けなければならないこととなってしまい、おかげでこれが梅・桜の開花、花見の旅の連続となってしまったのです。

その始まりが、2月半の埼玉県蕨市でのこの出会い。
ここでの仕事を終その帰り道、そういえば中央公民館の前庭に梅の木があったな!!
2月も中旬、今年は陽気も良いしちょっと梅の花も綺麗に咲いてる頃と思い立ち、立ち寄ったところに出会ったのがこの情景。

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最初は梅が咲いていると思ったのですけど、梅にしては花の色がピンクが濃いなと感じ。
よく見てみると、それがなんと桜!!!

河津桜など寒桜系の早咲きの桜は2月の終わりにには開花するけれど、1週間近い早い思ってみなかった桜との出会いには、ちょっと驚き。

この出会いに気を良くして、これなら今と2月の終わりに千葉県松戸にある戸定邸を訪れ、満開の梅と寒桜に出会ったのことは前々回の記事でご紹介した通り。

そこで、これならばと、続くエドヒガン・ソメイヨシノの開花も早いかもと、毎日通勤で通る駅前のエドヒガンの様子を日々観察していると、思った通り3月の上旬の開花。

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こちらも1週間以上早い!!!

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そしていよいよ3月14日、東京ではソメイヨシノ開花との報、ところが、この日は桜吹雪ならぬ午後から関東平野部は雪の天気。
こちらの見頃はまだ先だなと思いつ、翌日、私は群馬県の渋川市に出張したのですが、現地で聞くと前日こちらは雪は降らず一日雨だったのこと。、
しかし、山は白く薄化粧をして.......!!

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白く染まった山と早咲きの桜とのコントラストがとても綺麗。
日頃は、真っ黒でいかつい表情の榛名山も白い衣装を纏って流麗な佇まいを見せていました。

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そして、次に向かうことになったのは、東京都内の市ヶ谷。
このご時勢、出来るだけ都内には入ることを避けていた私ですが、今ほどの厳しい状況となっていなかったこともあって、市ヶ谷といえば靖国神社の近く、このご時勢、この機会を逃したらこの後は来れるかどうかわからないと、打合わせの終わった後、靖国・千鳥ヶ淵あたりに立ち寄り開花して5日後の桜の様子を見てこようと、予定を決行することにしたのです。

かくして当日、打合せ終了後、靖国神社の東京管区気象台の桜標準木のところまで来てみると、

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花付きはまだ斑模様ながら、

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近寄ってみると、それぞれしっかりと初々しく美しい花を咲かせていました。


しかし、ここまで見てしまうと木々覆い隠す満開の桜を見てみたくなってしまうもの。
かと言って、都内桜の名所へ行くのはタブーだし、ならば今度は人の少ない船橋の我が家の周辺に咲く桜を求めて、歩いてみたのですが、その結果はこの通り。

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こちらは、とある貴人(その貴人とは日本武尊だと言うのですが)が川を渡れず困っていたところ、地元民が船を繋いで橋を作り貴人の渡川を助けたという、船橋地名の発祥譚がある海老川沿いの桜並木。

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いつもこの季節、車でこの脇を走りながら、私もこの河畔を散歩し桜に浸りたいと考えていたのですが、毎度車を停める場所がなくその願いを果たせないままでいたのですが、今年は人も少なくなんと車を停める場所を確保することが出来、やっとことで長年の願いを果すことが出来ました。

そして、もう一つ

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これは、陸上自衛隊習志野駐屯地の軽装甲機動車と桜。
まさしく、美女と野獣といった佇まいです。


そうして無事満開のソメイヨシノ楽しめたところ、今年お花見は、この家の周辺で終わりだなと考えていたところ、急遽舞い込んできたのが、茨城県の土浦への出張。
お客様の工場の緊急故障対応のための調査だったのですが、こちらの方はたいしたことなくほどなく完了、作業を終えて外に出ると工場入口前にある川沿いの桜が満開の様子。

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時間もまだあるし、これは、どこかいいスポットが有るかも知れないと目凝らし歩いていると、そこもあったのは"土浦桜まつり”書かれたのぼり。

そこで、そののぼりの立ち並ぶ方向に従ってへと進んで行くと、あたりの雰囲気はなにげに良さげで、何かありそうな感じ。

.これは期待出来そうと、そのまま歩き続けたどり着いたのところがこちら場所.......!!

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明治維新までこの土浦の政治の舞台あった、別名”亀城”との名でも親しまれている土浦城の桜です。

茨城県というと幕藩体制の時代、徳川御三家である水戸藩があった県として有名ですが、この土浦というところも、歴代徳川氏の有力大名が治めた場所で、土浦藩として幕末には土屋氏9万5千石の城下町があったところなのです。

9万5千石の城としては意外と小ぶりな感じする城跡。
今は市の公園となっているのですが、やはりこの地を治めたという城のあった場所、なんとなく伝わってくる歴史の重みを感じながら城門くぐるとそこで出会ったのはこんな風景。

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本丸の桜の木の下、結婚記念撮影をする若いカップルの姿。
殺伐したコロナ騒動の嵐が吹き荒れる中、ひと時の安らぎを得た思いがしました。



そしてその日の帰り道、さらに松戸で水戸徳川家所縁の松戸神社に参拝、そこの桜を楽しんだ後、いつもの新京成電車に乗って外を見ていると、くぬぎやま駅手前の踏切周辺にカメラを手にした多くの人が集まっています。
これはもしやと思い私も駅で電車を降りて、その場所に行ってみると案の定。

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そこで見たのは、陸上自衛隊松戸駐屯地の桜の木が立ち並ぶ、その横を駆け抜ける電車の姿。

多く集まっていた人々は、その情景を撮影するために集まった鉄道ファンの人たちだったのです。

実はこの場所、夜になると桜がライト・アップされ電車の中から夜桜を楽しめるようになっている所なのです。
昨年から始まった、新経世電鉄と自衛隊のコラボによる粋な催し、都内のお花見が軒並み封じられてしまった今年も無事続けられていたことにほんのりとした喜びを覚えました。


それにしても、感染症の猛威の中、図らずもお花見の三昧となってしまった今年。
歩きながら桜の楽しみ方もいろいろとあるものだと、つくづく感じされつ大きな癒しを得ることなりました。

最後に、私の歩いた今年の早春の風景、ピアノ・トリオの演奏に乗せたこんな映像に仕立て上げてみました。
この辺で、私もこの映像を見ながら、外出自粛ですさぶる心に癒しを得ようと思います。

まだまだ続きそうな災いの日々、皆様方も、くれぐれご健康には気を付けてお過ごしください!!









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